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低酸素と長寿の関係

長寿を促進するために酸素を減らす? そんなニュースが話題になっていますが、実は、低酸素が長寿を促進するという研究成果があります。ラエラエルも注目している情報です。

ハーバード大学の医学部の科学者は、エベレスト山のベースキャンプにほぼ匹敵する低酸素の環境に置かれたことで、短命と思われたネズミが期待を裏切って、予想よりも50%長生きしたという研究成果を報告しました。 そのネズミの研究によると、酸素制限は寿命を延ばす可能性があり、低酸素環境で暮らすと寿命が延び、ネズミの神経伝達機能が保たれるということです。 酸素制限が神経学的低下を防ぎ、動物モデルの寿命を延ばす可能性が示されたようです。

この研究を裏図けるような報告もされており、「(令和元年)のノーベル医学生理学賞は低酸素応答の分子機構の解明に寄与した米英の3人の科学者に授与されたが、細胞の低酸素応答能の良し悪しは明らかに寿命に相関する。カナダのオタワ大学の研究者が最近の動向をまとめているが、彼らの研究結果でも低酸素に強いハダカデバネズミや二枚貝(クラム)、淡水亀はかなり長命だ。特に、低酸素のあとで酸素濃度が回復したときの心筋や骨格筋のミトコンドリアでの過酸化物(ROS)の処理能力の高さが効いている。一方、ハーバード大学とモスクワの大学からの共同研究でも慢性的な低酸素への対応能力の高さがマウスの寿命を延ばす要因のひとつであることが判明している」

                          田中真由美